台湾師範大学女子サッカー部採血事件

事件概要

2024年11月、台湾師範大学(NTNU)(以下、台師大)女子サッカー部のコーチ周台英氏が、とある研究の一環で学生に連続14日間・毎日3回の採血を強要し、拒否すれば卒業単位に影響すると脅迫していた事件が発覚。しかも採血は医療資格のない先輩学生が実施していた。2025年7月、被害学生が実名告発し社会問題化。医学界、法曹界、体育界から批判の声が上がり、学術倫理と学生の人権保護について議論に。

台湾師範大学は台湾語学留学をする際に利用する方も多く、台湾では知らない人がいない有名な大学です。

主な問題点

  • 学生の同意書署名に採血実施
  • 医療従事者資格のない者による採血
  • 単位を利用した脅迫
  • 研究経費の不正流用疑惑

処分・対応

  • 教育部:台師大に110万元、関係者に各50万元の罰金
  • 台師大:周台英氏を昇給停止等の処分(解雇せず)
  • 検察:刑事事件として捜査開始
  • 研究機関:研究計画停止

会見

7月19日、記者会見で周台英氏は涙ながらに謝罪し、「選手の進歩を願って運動科学を活用したかった」と研究心のもとでの行為だったと語った。特に問題視されているのは、医療資格のない先輩学生による採血実施と、同意書署名の採血実行。研究責任者の陳忠慶教授は約25000ccの血液サンプルを破棄したと説明したが、司法当局が血液を押収したとも述べており、血液の所在について未だ不明な点もある。

事件には複雑な側面も。複数の現役・元部員が「自発的に参加した」と証言し、「1日3回採血は事実でない」「採血と単位は別システム」と主張。実験不参加者も単位を取得していた事実も確認されており、強制性について疑問視する声もある。この事件は研究倫理と学生の権利保護という多層的な問題を提起しており、台湾の大学スポーツ界における監督体制の見直しが急務となっている。

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