出産後に私が利用した産後ケアセンター、禾馨士林産後護理之家(Dianthus Postpartum Center)についてレポートします。以下のYouTubeでも語っていますので合わせてご覧ください。
禾馨士林産後護理之家とは…
私が利用したのは「禾馨(フーシン)」という系列の産後ケアセンター(以下、月子中心)です。日本語ではなでしこ病院とも呼ばれており、日本語通訳の依頼ができるのもあって禾馨の産院を利用される方は多いと聞きました(場所は内湖と大安にある)。私は禾馨の産院は利用せず、月子だけ利用しています。別な病院で出産後、禾馨の月子中心に移動しました。
禾馨の月子中心は士林館、桃園館、台中館と三か所あり、私は士林館を利用しました。こちらは残念ながら日本語通訳などのサービスはないので自力で頑張るしかないです(笑)
以下ブログ記事も合わせてご覧ください!

左下写真は部屋ですが、同じスタンダートタイプでもお部屋によって若干つくりが異なるみたいです。右下写真は無料でいただいたオムツ類です。


月子中心の予約
私は今まで幸運にも台湾で病院のお世話になったことがないので知らなったのですが、禾馨はセレブや有名芸能人も利用することもある台湾では有名な病院だそうです。産後センターも例にもれず、お高いけど人気なようなので妊娠が発覚したらすぐに予約しましょう。
私は全くそんな状況を知らなかったのですが、妊娠2か月で予約した際に受付の方には「VIPの部屋はもう満員なので、スタンダードの部屋しか空きがない」と言われました。元々スタンダード部屋でよかったので問題なかったですが、一体いつから予約しているのでしょか?笑
この段階は出産予定日で予約しますが、もちろん出産の日は前後することがあるでしょう。実際私も予定日より2週間前の出産となってしまいました。一応、部屋に余裕をもった運営をしているらしく、多少前後しても入居できるようです。万が一入れない際は、病院に数日滞在するとか、家に数日滞在してから月子に移るなど工夫をすると契約書に記載がありました。(写真下:部屋から見える景色)


立地、施設
士林館は駅から徒歩3分ぐらいととても便利な場所にあり、ビル一棟丸々が月子中心になっています。
1階:乳幼児診療所、来客受付、ラウンジ
2階:入居利用者受付
3階&5階:ベビー室
他フロア:部屋
地下駐車場がありますがVIP部屋の人のみ利用可能です。
医療関係
看護師さんが24時間ベビーの面倒をみてくださいます。面倒を見たいときだけベビーを部屋に呼び、疲れたらベビー室にお返しするというスタイルです。経験豊富な看護師さんなので、ベビーを安心して預けられますし、不安なことや分からないことは快く相談にのってくださいます。看護師さん両手に2人のベビーを抱えながら、電話対応などもしていてその仕事量には毎度驚かされます。また私自身(産婦)の血圧や健康チェックについても毎日看護師さんが部屋にきて問診してくださいます。
また外部から小児科医が週3回(だったかな?)来てくださり見回ってくださいます。一般的な体重の変化、黄疸チェック、心音チェックなどは毎度行ってくださり、問題ない場合も含め都度私に報告してくださいます。別途特出した問診チェックを行う際は支払いが発生します。
例えば私のベビーにオムツかぶれがあり、医師の診察の後、軟膏を処方してもらいました。その薬代金などは別料金です。また別の日は看護師さんから「鼻がつまっているので明日医師に診察してもらっていいか?」と聞かれたので、「ハイお願いします」と答えると翌日、小児科医が鼻の診察をしてくださいました。その診察代は別料金です。
小児科医の診察をしてもらった後は必ず医師自身が部屋に内線電話をかけてきて、「問題ないですよー」などの報告をしてくださいます。看護師さんに代理で伝えるということは一切なかったのでその点ではとても信頼できました。
産婦の診察を専門医が週3回(だったかな?)部屋に来てくださいます。特に私は帝王切開だったので、傷口を毎度チェック&シールを変えてもらいました。

医療面に関して、わざわざ病院に行っていたら大変なのでとても助かりました。これだけでも月子中心を利用した価値があります!
また1階に臨時(?)の小児科病院があります。そこでワクチン接種が可能なので月子を退院した今でもワクチン接種はこちらにお世話になっています。
来客者希望者
ベビーを見に行きたい来客者は事前予約制でいくつかルールがあります。
- 10時、11時、13時、14時、15時、16時、17時、18時で予約可能
- 1組につき2人まで(3人以上ならラウンジで一人待って、交代制となる)
- 1組滞在30分以内
- 1階のラウンジと、入居者付き添いのもとベビー室のみ見学可。入居者部屋には進入不可。
- お花のお土産は不可
入居者は、1日2組までしか予約ができません。つまり1日4人までしか招待できないということです。滞在時間は30分と決められています。ベビー室の見学は30分以内にしないとまずいですが、ラウンジで30分以上(むしろ1時間以上いたこともある)いても何も言われませんでした。ラウンジでUber eatsして飲み物を注文したこともあります。



この月子で唯一、不便に感じたのが2台しかないエレベーター。利用者が多い&ベビーカートを載せるとエレベーターの半分が埋まる状況なのに2台しかない…けっこうエレベーター待ちの時間が長いです。。。しかも改善できようがないしね。
部屋
部屋はホテルと同等レベルで充実&清潔。水道からは100℃の熱湯も出せます。清掃は一日2回入りますが、私は面倒なので夕方の清掃はほとんど断っていました。ゴミがそんなに貯まってないのに変えるのはエコじゃないからね。




私はスタンダート部屋ですが、一度部屋のエアコンの調子が悪くなり修理に来てもらった際、隣の部屋に移動させてもらいました。そちらはおそらく一段階上の部屋のようでした(下写真)。部屋の大きさが1.5倍ぐらい、テレビ2台、水道蛇口2個(洗面所とバーカウンター)、トイレは自動開閉などの違いがありました(笑)
上にお子さんがいらっしゃる方などは広い部屋の方が良いかもしれないですね。



ちなみに上にお子さんがいらっしゃる方は、感染防止の観点から同時間帯にベビーを部屋に入れられないです。上のお子さんがいない時間だけ、ベビーを部屋に入れられるそうです。




産後は湯舟につかるのがよくないので全室シャワーのみです。ママさんのパジャマは毎日いただけますが、一緒に泊まる旦那様の洋服はないので持参することになります。また最上階にコインランドリーがあり洗濯できます。洗濯の際に必要なものなどは以下のブログ記事に書いていますので参考にしてください。








食事(月子餐)
月子の最大のたのしみの一つがお食事、月子餐です。一応事前の説明では「1日3回の食事+3回の間食=計6回食事があります~」みたいなことをおっしゃっていたのですが、間食は食事と一緒に運ばれてくるので、結局計3回です。計6回は盛りすぎだと思います(笑)食事はこのビル内で作っているので温かくおいしいお食事がいただけます。



朝8時、昼12時、夜18時ぐらいに運ばれてきます。朝は私にとってはちょっと遅めだなぁ~というのが正直なところ。食事のキャンセルは2時間ぐらい前に伝えればできますが、返金対応はありません。また夜食(宵夜)に牛肉麺と滷味(煮込み)があり、別途支払いで注文できます。
月子によっては嫌いな食べ物を出さないようにしてくれたりすることもあるみたいですが、ここはアレルギー対応しかないので好き嫌いなく食べましょう!食事については私のインスタリールで紹介していますのでご覧ください。
プロモーション品 / 福利厚生
写真左下の写真は月子からいただけるベビー用品です。月子中心の滞在日数によっていただける商品が異なり、滞在日数が長いほどたくさんもらえます。この商品類がめちゃ使える!!子育て中に助かっているものばかりですし、リピートで購入したりしているのでとても良いプロモーションにもなっていると思います。さらにこれとは別でベビー用品店「Baby city」の商品券もいただけます。日数と部屋のグレードによって金額が違いますが、私は15,000元分もらえたので、月子滞在中に買い物しに行きました。これがあるので出産前に小物類はそんなに用意しておかなくて大丈夫です!
またプロモーションといえば…台湾では彌月禮盒といって満一か月の際に親戚や友人に油飯やお菓子をふるまいます。そのサンプルも頻繁に部屋に届けられます。右下写真のようにケーキが丸一個来ることもありました!日持ちしないから食べるのも大変!






左下写真のように油飯もよく届られます。ただ油飯はたまに食べるからおいしいのであって、3日連続とかで来ちゃった時はちょっとプロモーションの意味をなしていない気がしてきました(笑)仕方なく夫のお弁当にしました。
食事の器を返却するところには他の方の開けていない油飯のサンプル品がたくさん置いてあり、食品ロスに胸が痛くなりました。私はあの手この手で全部食べましたよ!笑






親子教室(授業)
月子では授業にも無料で参加できます!毎月の授業スケジュールはウェブサイトに掲載されています(こちら)。参加したい授業があれば、事前に受付の方にLINEで予約するだけ。講義形式の他、ワークショップ形式もあります。下の写真は産後に良いフルーツティーを作る授業で楽しかったです。外部の企業さんが来てくださいます。




他にも産後ヨガ、スタイを縫う授業などがありました。私は帝王切開だったのもあるので産後ヨガは3週目以降にしましたが正解でした。全部中国語ですが、ワークショップ形式はあんまり中国語分からなくてもどうにかなると思います。他にも看護師さんからベビーの淋浴授業なども個別で対応してくださいます。






SPA、マッサージ
館内にはスパとマッサージもあります。私は月子の予約の段階で無料お試し券がついていましたがスパが気持ちよくて追加で購入しました。カットはないですが、ブローと肩マッサージがあります。



館内では事前予約制でニューボーンフォトの撮影が可能です。その際、家族写真も可能なのですが、その撮影の前にSPAを予約して髪の毛のセットになったなぁ~とちょっと後悔しました。




左下はマッサージの部屋、右下は2階の受付です。都度支払いなどはこちらの2階カウンターに行きます。また2階には棗茶と龍眼茶が日替わりで用意されており、ほしければ部屋にあるポットを持参して注ぎにいきます。各フロアには黒豆茶があります。




外出
月子滞在中、どの程度外出して良いものなのか不明でしたが、気兼ねなく外出OKでした!ただし、毎度看護師さんに外出しますと言いに行き、署名が必要です。ちょっと面倒ですがベビーがいるので仕方がないですね。
最初の10日ぐらいは帝王切開のためほぼ外出していませんでしたが、後半戦は午前中にコーヒーショップ行ったり、目の前の市場を散策したり、家族と昼食を食べたりしました。また台湾政府から子の育児金を受け取るには郵便局か富邦銀行のアカウントしか受け取ることができません。私は両方ともないので郵便局に口座作りにいったりしました。



別な方は「泊まりで●●行ってきますので明日戻ります」と言っている方もいました!すごい!
お値段
気になるお値段ですが、ぶっちゃけ高いです!!松竹梅みたいな感じで3グレードありまして、
松(VIP房) $14,000
竹(尊爵房)$11,900
梅(景観房) $10,900
1日当たりの値段なので、これに日数を掛けます。
上記でも書いた通り、滞在日数によってもらえるベビー用品、ベビー用品店「Baby CIty」の商品券、SPA利用券などのサービス面でも異なってきます。グレードによって部屋が大きくなるのと、VIP部屋ですと地下駐車場付き、デカフェメーカー、アップリカの揺れるハイローチェアなどが使うことができます。細かいことは月子にお尋ねください。
予約の段階ではめちゃくちゃ値段が高い!と思っていましたが、医療面のサポート、たくさんベビー用品をいただけること、そして何よりとても安心してベビーをお願いすることができたことなど…総合すると今はとてもお値打ちな気がしています。
デメリット
ひたすら良いことばかりを書いてきましたが、考えられる負の面も書いておこうと思います。とても手厚いサービス&サポート故、部屋への人の出入りや内線電話が多いです。内線電話は多いときで一日5回ぐらいと思っている以上に多かったです。私もそこまで中国語が流暢なわけではないですが全部対面で話すわけにはいかず電話は必須となります。もし中国語で不安がある方は、この電話もストレスを感じる原因になるかもしれません。またいろんな人(看護師、医師)が部屋に尋ねてくるのも嫌な方もいらっしゃるかもしれません。終始ほっといてくれー!寝させてくれー!という方はこちらもストレスの原因になりえます。
まとめ
私はこちらに滞在してとてもよかったと思っています!月子中心は台湾の素晴らしい文化の一つだと思います。月子滞在は人生で最初で最後かもしれないので、後悔のない選択をしてくださいね~!
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