台湾に暮らすみなさんは「中文怪物」って聞いたことありますか?もしかしたらYouTubeのおすすめ画面に表示されているかもしれません。今、台湾でとっても流行っているYouTube番組(全6エピソード)です。どんな内容なのかをシェアしたいと思います。
番組概要
YouTuber「酷Ku」が500万元(約2500万円)を投じて制作したバラエティーショー。台湾在住の外国人100人が、中国語(台湾華語)の発音、声調、理解力を競い合い、優勝者には30万元(約150万円)の賞金と「中文怪物」の称号が贈られるという企画。
制作規模はNetflixレベルと評されるほどのクオリティで、配信初日に100万再生を突破。エンターテインメント性と教育性を兼ね備えた内容が話題を呼んでいる。

ただ問題を解くだけではなく運も必要のゲーム。問題を重ねるにつれて、どんどん人が脱落していくのがイカゲームっぽくもある!
酷は2017年からYouTubeチャンネル「Ku’s dream酷的夢」を運営するフランス出身のクリエイターでチャンネル登録者数は215万人以上、累計視聴回数は5億回以上。
エピソード
エピソード1:🏆誰才是中文最好的外國人?100名外國人爭奪30萬💰!中文怪物EP1| WHO SPEAKS THE BEST MANDARIN IN TAIWAN
エピソード2:😱讓外國人更崩潰的第二關?!50名外國人爭奪30萬💰!中文怪物EP2| WHO SPEAKS THE BEST MANDARIN IN TAIWAN
エピソード3:🦹♂️考驗真實力的神秘關卡?!外國人vs.台灣人!中文怪物EP3|WHO SPEAKS THE BEST MANDARIN IN TAIWAN
エピソード4:😱連台灣人都聽不懂的台灣中文?!中文怪物EP4 feat.博恩、沈春華、黃大謙、寶尼
エピソード5:😭外國人最崩潰的寫字關卡?誰能夠獲得30萬?!中文怪物EP5
エピソード6:😱讓外國人更崩潰的第二關?!50名外國人爭奪30萬💰!中文怪物EP2| WHO SPEAKS THE BEST MANDARIN IN TAIWAN



全部みたら3時間半ぐらいとかなり長いです!ネトフリのバラエティーショー見ているみたいです。
参加者について
アジア、ヨーロッパ、北米、南米…とありとあらゆる地域から、年代も大学生から20年以上住んでいる方まで、老若男女問わず多国籍な顔ぶれが集結!とにかくみんな中国語うますぎる!!
日本の参加者を紹介
阿部瑪利亞、藤井麻由、三木奮(漫才コンビ「漫才少爺」)、太田拓郎(漫才コンビ「漫才少爺」)、愛子、三浦直矢、早川小百合、變態先生


番組の流れ
第1ラウンド:声調
日常会話の中国語の声調を正確に聞き分けるテスト。「飛機即將降落至桃園國際機場(飛行機はまもなく桃園国際空港に着陸します)」のような簡単そうなフレーズでも、四声の違いで参加者を苦しめる。



みんなあんなにペラペラ喋れるのに声調で苦戦するのは意外だったかも。頭で覚えず、身体(口)で覚えているって感じなのか…
第2ラウンド:理解力
同音異義語の早口言葉や、日常会話に隠された意味を理解する問題。例えば「中獎了(くじに当たった)」が実は「妊娠した」という意味だったり。
このラウンドからはキャプテン制度が導入され、第1ラウンドで最速で突破した5名がチームリーダーとなり、誰を次のラウンドに進ませるかを決定。中国語力だけでなく、リーダーシップが試される展開に!



チームリーダーの狄伯仁(在台22年ロシア人)は正解しまくっているのに、自ら抜けることなくチームの他の人を送り出しまくっていて、めちゃくちゃかっこよかった!
敗者復活戦
第2ラウンドで敗退した25名には、スポンサー企業の製品紹介文を正確に読み上げる課題が与えられ、最も標準的な中国語を話せた5名が復活。
第3ラウンド:リスニング対決
台湾の有名司会者沈春華、コメディアン博恩、YouTuber黄大謙、言語療法士寶尼の台湾エキスパート4名と対決。台湾のCM内の超高速で聞き取りにくいフレーズを正確に書き取る。



私も全く聞き取れない!(笑)試しにネイティブの夫にも聞いてもらったけど、やっぱり全然聞き取れない!超難しい!!よくこの問題を見つけてきたなぁ~と感心するね。
このラウンドでは、1位のグループが全員通過、2位から4位のグループはメンバー投票で規定人数が脱落、最下位グループは全員敗退という残酷なルールに。能力が高すぎて脅威とみなされた参加者が脱落したり、仲間を守るために自ら犠牲になる者が現れたりと、たくさんのドラマがあった。



日本人たちもいろいろあったね。とても国民性が出ていたように思う。笑
第4ラウンド:イラスト推理クイズ
イラストを見て、何を表す中国語を当てる早押しクイズ。なぞなぞみたいな感じで言葉遊びに加え、台湾の知識も必要。わずか5名のみが最終ラウンドへ進出!超難しかった!正解言われてもよく分からない(笑)
最終ラウンド:魔王ステージ
3つのパフォーマンスから出題
- 台北児童合唱団の歌:可愛いらしい子供たちの合唱の歌詞を当てる。子ども独特の不明瞭な発音と声調でより困難。
- 市場販売トーク:超高速でリズミカルなギャグと生活用語が満載。日本でいうところジャパネットたかた。笑
- ラップ:夜貓組のLeo王と春艷による楽曲「驢子」。言わずもがな中国語のラップは激ムズ。リスニング力だけでなく中国語理解力も必要。
この3つの累計得点で最終順位が決定。


結果
結果はネタバレになってしまうので本編をご覧ください!私的には意外な人が優勝でした!おめでとうございます!
論争
番組の人気とともに、いくつかの論争も発生した。日本人参加者の阿部瑪利亞が第2話で突然棄権し、既に敗退した参加者が繰り上がったことで、ルールの公平性が疑問視された。
ポーランド人参加者の安娜は「自己選択で通過」したことで議論を呼び、一部視聴者からチームワーク精神が欠けていると批判された。安娜は後にSNSで、当時は現場でのやり取りに基づいて意見を述べただけで、悪意はなかったと説明した。
ベトナム人参加者の鄧瑞陽は、番組の編集順序が実際の収録と異なると公に疑問を呈し、現場では正解したのに編集で映像が調整されたと指摘。番組がドラマ性を高めるために内容を「再構成」している可能性を示唆した。
製作者の酷は「中文怪物」は本質的にバラエティ番組であり、視聴者には断片的な映像を過度に解釈しないでほしいとコメント。チームは引き続き改善に取り組み、視聴者の関心と議論に感謝すると述べた。
社会の反応
私自身も日ごろ台湾で生活している中でお友達との会話で「中文怪物」の話題が出る。まわりの人みんな見ている!
以下は中国語が流暢な外国人が騒いでいるニュース記事だが、録画している一般人が「中文怪物に出るべきだ」と言っている。
先日行われた金鐘奨(ゴールデンベルアワード:台湾のエミー賞)で沈春華が中文怪物について話している。
まとめ
とにかく何度もいうがみんな中国語がうまい!まだ台湾に来て数か月という人もいたのに本当にすごいと思う。どの参加者も日々努力してあの中国語力を手に入れたんだと思う。私自身も中国語勉強するものとしてとてもモチベーションがあがったし、気合も入れなおそうと思った。ぜひ台湾に関心がある人は見てほしい!

