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今回、被害に遭われた方に心よりお見舞い申し上げます。
被害状況
2025年9月23日、台風「樺加沙(Typhoon Ragasa)」の影響により花蓮県の馬太鞍溪天然ダムが決壊し、光復郷を中心とした地域に甚大な被害をもたらした。特に被害が大きかったのは佛祖街。中央災害対策センターの最新統計によると、死者14名、行方不明者22名、負傷者54名という深刻な人的被害が発生している。
天然ダムは当初、高さ200メートル、総貯水量9100万トン(約3万6400個分のプール)という巨大な規模だったが、決壊により86メートルまで削られ、貯水量も1100万トンまで減少した。また現在でも約1300万トンの水が残存しており、継続的な監視が必要な状況が続いている。
天然ダムとは…大雨や地震、火山噴火などの自然現象により形成されるダムのこと。水路を完全に閉塞して湖沼を形成することもあり、堰止湖(せきとめこ)とも呼ばれる。
(下の写真はイメージ画↓)


今回の台風は南部を通過したので、台北は大雨は降ったけどそこまで大きな影響はありませんでした。台風の規模は大きいは大きいけど、過去最大級というほどではなく、事前の対策報道はあまりなかった。
避難時
災害発生時の避難について、光復郷長は「23日午前7時30分から避難放送を開始し、携帯電話による緊急警報も発信していた」と説明している。しかし実際に被災した人からは「決壊から10分後に緊急警報を受信したが、その時点では既に避難が困難な状況だった」「現場に避難誘導する職員がおらず、非常に混乱していた」との証言が上がっている。
避難所に行く時間もなく泥水が押し寄せてきたため、ほとんどの人が建物内で2階以上に避難する「垂直避難」になった。水位(というか泥)は予想を大幅に上回り、多くの住宅1階が泥水でつかり被災する結果となった。



毎度のことですが、誰のせいかという責任の擦り付け合いになっており、責任の所在についてはまだまだ時間がかかりそう…
救助活動
災害における人命救助のタイムリミット「72時間の壁」を迎える中、警察・消防・軍による懸命な救助活動が展開されている。特に佛祖街では水深が建物の1階に達し、重点的な捜索が行われている。
ニュースで印象的だったのは行方不明となっていた6歳の女児小沂ちゃんが、失踪から1日以上経過した後、建物の高い場所に避難していたところを無事救出された。また屋根で救助を求めていた7名がヘリコプターによる吊り上げ救助で救出されるなど、空からの救助活動も活発に行われている。





ニュース映像をみると、ほぼ津波状態。3.11の東日本大震災を思い出させる映像となっています。
復旧への課題
災害地の光復郷では数百トンのごみが流出。さらに隣接する太巴塱部落北富村に大量に流れ込み、迅速な清掃と消毒が必要とされる。ごみの下にはさらに大量の泥が堆積しており、重機による本格的な清掃作業が不可欠な状況。泥水とごみの総量が1万トンに達すると推計しており、「2週間以内の完全清掃」を目標に掲げている。またボランティア活動も少しずつ活発になっており、掃除のために光復郷に赴く人が増えている。


以下の記事に写真がたくさんあります。ひどいありさまです。とにかく泥の量がすごい!


誤解してほしくないのは花蓮というと花蓮県すべてが被害に遭っているように誤解されがちだが、今回被害に遭ったのは光復郷の限られた地域のみ。花蓮市から光復郷までは車で1時間強(約53km)の距離である。花蓮市への観光を取りやめるなどの必要は全くない。
現状と今後の課題
賴清德総統の指示により、救災活動への全力支援を通達。24日夕方には現地に「災害救援所」を設置し、物資の調達と配布、被災状況の通報などの活動を開始した。
台北市長は台北市民で光復郷に3親等以内の親族がいる場合、最大1万5000元の緊急支援金を支給すると発表。他にも各地方自治体からの支援も相次いでいる。
募金活動が始まってはいるが、現状はお金よりも物資(毛布、食料など)が先だという声もあがっている。被災した地元住民の一人は「物資援助はありがたいが、最も重要なのは地域産業の再建支援だ」と訴えている。10年以上経営してきた工場を失い、2000~3000万元の借金を抱え、政府に対して産業復興資金の提供を求めているなど、長期的な復興が重要な課題となっている。



花蓮は山と海に挟まれた自然あふれる素晴らしい場所の一方で、地震も多く、災害が多い場所となっている。自治体がそういった場所の特色を理解し対策をすれば、被害は最小限になるはずなのにあまりそういった動きがない。自治体や地方政治家が無能だという声もあがっている。
馬太鞍溪天然ダムには依然として約3000万トンの水(と言われてもどのぐらいなのか想像がつかない)が残存しており、専門家は継続的な監視の必要性を指摘している。解決のため様々な方法を検討されているようだが、仮に渓流沿いに仮設道路を建設して土砂を搬出する方法だと3ヶ月必要とも言われ、短期間で解決するのは不可能といわれている。
募金
様々な団体が募金活動を呼びかけ始めているが、詐欺もあるので十分にご注意ください。また花蓮県(花蓮市)が実施しているものは、不信の声が大きい。花蓮地震などで義援金が集まった際も、その使用用途が不透明のままとなっており花蓮の方からは信用されていない。本当のところは分からないが、台湾政府(中央政府)が実施しているものが一番よいかと思う。
参考までに衛生福利部のものをお知らせします。サイトはこちら



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今回、被害に遭われた方に心よりお見舞い申し上げます。