松山空港の近く、富錦街にあるクッキー&パイナップルケーキ等の菓子店。少し前から日本のガイドブックなどでも紹介されていたり、Instagramなどでも見る機会が増えた話題のお店。友人にプレゼントを渡す機会があったのでこれは良いタイミングだと思い、初めてお店に行ってみた!
MRT松山機場駅から徒歩10分、MRT台北アリーナ駅(台北小巨蛋)から徒歩20分とどちらも駅近とは言えないので、バスかタクシーで来る方が便利かも。入口にはなぜか扉だけあった…どこでもドア的な?!コンセプトが凝っている!


まず入店するとテイラー(洋服仕立屋)のような店構えでびっくり!あれっ?あっているよね?と不安に思っていると、カタカタとパソコン作業をしていて従業員の方に「クッキー類購入は中へお進みください」と言われた。あまりにも仕事してます的な雰囲気で(実際仕事しているんだろうけど)、写真を撮影するのは気まずくてスキップしてしまった。笑 そして中へ進むと想像通りのおしゃれなクッキー店!店員さんから以下のメニューカードを渡された。

好きな座席に座ってくださいと言われて座っていると、無料で温かいパイナップルケーキとお茶を出してくださった。お菓子は日によって違うみたい。一つ無料で食べさせてくれるなんてとっても太っ腹。パイナップルケーキで有名なサニーヒルズと同じ手法ですな。笑 こうやって人は箱買いをしていくのだ…事前に聞いていた通り、クッキー類のバターはすべてフランスのエシレバターを使用しているとのこと。食べて分かるエシレ感。芳醇な香りと高級感。値段は高いけどそれも納得。「But. we love butter」という韻を踏んだ店名だけど、まさにバターを前面に打ち出しているわけ!それだけバターにこだわってますを主張している!

思いのほかメニューが多くてどれを購入するか迷ったけど、その場でいただいたパイナップルケーキと台北限定の文字に惹かれて「柴燻桂圓」を購入することにした。各商品にパッケージが3種類あるので好きな柄を選ぶことができる。プレゼントする人のことを想い浮かべて、どれが良いかなぁ~と考えたり。
最近は希少性のある内容と、おしゃれで洗練されたコンセプトでとても凝っているお土産店ばかり。ここはその筆頭って感じ。台中にもお店があってそこも写真を見る限り、雑誌で紹介されそうな雰囲気でとてもおしゃれ。引き続き人気なお店になりそう。
戦略的ブランディングが光る「But. we love butter」
🧠 心理学を駆使した顧客体験設計 入店と同時に提供される無料試食システム。これは行動経済学でいう「返報性の原理」を完璧に実装したカスタマージャーニー。一口食べた瞬間、消費者の購買意欲は格段に上昇。
🇫🇷 差別化戦略としてのプレミアム素材 全商品にエシレバター を使用することで、明確な価値提案を構築。「But. we love butter」という店名は単なる言葉遊びではなく、ブランドアイデンティティを体現した戦略的ネーミング。
📍 ポジショニング戦略の妙 「進化系パイナップルケーキ」という自己定義は、従来商品との差別化を図るリポジショニングの成功例。さらに松山空港至近という立地選択により、「帰国直前購入」という新たな購買シーンを創出。
🎨 エモーショナルマーケティングの実践 3種類のパッケージデザインから選択できるシステムは、「贈る相手への想い」という感情価値を商品に付加。これにより単なる土産から「体験」へと商品価値を昇華。
台湾の新世代土産ブランドが示す、コンセプト・体験・立地すべてを統合したマーケティング手法。単なる菓子店を超えた巧妙なマーケティング戦略であると言える。
