2024年11月8日夜10時14分、江子翠駅と新埔駅間のMRT板南線(青線)亞東醫院行き車内で、女性が刃物を振り回す事件が発生しました。切り付けられた男性は高校生(17歳)で顔に3センチほどの切り傷を負い、病院に運ばれましたが命に別状はありませんでした。
犯人は42歳の王容疑者(女性)で詳しい動機がはっきりしていませんが、幻聴が聞こえ誰かに尾行されているというようなことを言っているそうです。
この事件が起きた時、偶然その場に言わせた薛先得さんが犯人を力づくで抑制し、カッターナイフを取り上げさせました。その時の映像はネットで出回っています。
薛先得さんは実は現役の警察官で、マスクをしていたためにネットでは英雄として「口罩伯(マスクおじさん)」と呼ばれています。台北市長は口罩伯こと薛先得さんに生涯MRT無料、そして同じく犯人確保に協力した2名にMRT10年無料、もう一人にはMRT4年無料とするよう指示を出したそうです。
ただ今回はたまたまうまく確保できましたが、決して危険な場面では真似しないようにとも呼びかけられています。
この手の事件を聞くと思い出す人も多いと思いますが、実は台北MRTは2014年に無差別殺人事件が起きています。詳細は日本語のWikipediaにもなっています(こちら)。犯人は意図的にMRTの最長区間である江子翠駅と龍山寺駅間を狙い、刃物を振り回し4人死亡、24人負傷した悲惨な事件です。
私もこの事件を聞いて「また江子翠?!」と思いました。すると台湾メディアでは江子翠の風水が悪いという話しが出ているとか。いかにも台湾らしい!
ニュース映像を見ると、みんな車内で大パニックになり叫び押し合っている映像があります。もちろん自分はこんな場所にいたくないけど、万が一の時は「不要緊張(落ち着いて)」と言って冷静にいたいなと思いました。またMRT乗車時はどうしてもスマホを凝視してしまいがちですが、本当によくない!どこでどんな人がいるか分からないので、しっかり周りを見なくてはいけないと改めて思いました。