台湾の語学学校に通うことを考えている方のために、私の経験談、個人的に感じた長所、短所、などをまとめたいと思います。
(※当記事は別ブログに書いていた記事をリライトしました。)
私の語学学校歴
2015年9月~2016年5月 台湾大学語文中心中国語文組(CLD)
2018年4月~2018年9月 銘傳大学語言中心
この2つに通ってみての比較であり、また情報は当時のものとなります。現在は変わっている可能性もありますのでご理解ください。
繰り返すけど2015年だからね!かなり前の情報だからね!!
台湾大学語言中心(CLD)
台湾大学語文中心中国語文組(CLD)のHPはコチラ
情報
昔の帝国大学の一つだったことから、日本とも縁が深い台湾随一の大学。観光としても十分に訪れる価値がある大学は、驚くほど広いキャンパスです。他の台湾語学留学のサイトなどをみても台湾師範大学と並び、上位に出てくるので様々な情報がキャッチできると思います。
CLDの入学のタイミングは年4回。また、CLDは語言大樓の1~2階部分ですが、3~4階はさらにハイグレードな中国語を学ぶ施設「国際華語研究所 International Chinese Language Program (ICLP)」となります。
話しを聞くとICLPは台湾で一番厳しい学校、その代わり短期集中で中国語が身につくとか。こちらについては私は詳しくないので、ご興味ある方は調べてみてください。
教室
写真は2018年8月に再訪した際に撮影しました。私が通っていたときよりきれいになっていました。
1階部分↓
2階にあがる階段↓
事務所はこの奥↓
学費
当時は1学期40,000元でした。
他の学校より高いです。ほんと高い。。。たぶん今はもっと高くなっていると思います。
オリエンテーション
2015年8月21日にオリエンテーションと申請を行う機会があり、事務所に並びました。時間通りにいったら、ディズニーランドのアトラクション以上の行列でした。海外の大学は9月はじまりなので、9月入学の学生が一年間で一番多いです。(後で分かりましたが時間通りいかなくても大丈夫です。ずっと立ちっぱなしで体力をとても消耗したので、昼過ぎ行っても問題ないはずです。空いたころを狙ってください)
所定の申請と学費の支払い。もし中国語を勉強したことがある場合は、その場で実力テストという流れですが、私は勉強したことないと言ったら、実力テストは受けませんでした。このとき事務所の方とは英語でやりとりしています。
その翌々日だったかな?インターネット上でクラス発表。自分のクラスの時間が初めてわかります。
台湾大学では以下の時間のクラスがあります。(いずれも3コマ)
朝:8時20分~11時10分
昼:12時00分~14時50分
夕:15時10分~18時00分
私は第一希望の朝クラスが外れ、第二希望にしていた、昼のクラスでした(でも結果オーライでした)写真はオリエンテーション時の帰り際の様子です↓
年齢層
他の学校より若い子(18~22歳ぐらい)が多い気がします。
台湾大学は日本でいえば東京大学です。世界中の優秀な学生がこの語学学校で中国語を学び、そこから台湾大学を始めとする中華圏の大学や大学院へ進みたいと考えている人が多いです。そりゃー必然的に若い人が多くなるはずです。
とはいえ、ご年配の方(50代ぐらい)もお見かけしましたし、若いエネルギーに負けないぐらい努力されている方もいらっしゃいました。日本ですと、年齢って気にしちゃうのですが、海外の若者はご年配の方にも気遣いしすぎずにフレンドリーに接しているように見えました。私も若い子たちに頑張って紛れられるように若作りに励みました。笑
学生
- まんべんなく色んな国の方がいました。聞いたことのない国の人もいました。
- 意外と多かったのが、台湾国籍の人。パスポートは台湾だけど、なんらかの事情で海外で育ったため、中国語ができない、あるいは苦手という人たちも多くいたのも台湾大学の特徴かと思います。
- 外国の官僚になる方が国から中国語習得のため派遣で来られている方もいました。
- 台湾の方と結婚されて中国語が必要だからと来ている方もいました。
- 台湾の方にとっても、どうせ通うなら有名な台湾大学にしたら?という考えもあるみたいです。
- 日本語をマスターした外国人も多くいました。次は中国語だ!ということみたいです。すごすぎっ!こうなると漢字も書けることが多いので無敵!笑
- 日本人は中国語専攻の大学生が多かったです。
クラスメイト
私の初めてのクラスは全5名。
- プロギタリストを目指す英国人男性(20歳ぐらい)
(台湾で出会ったロシア人美女と付き合いはじめ、彼女とともにロシアへ行った、その後消息不明) - ニュージーランドの大学出身英語ペラペラタイのギャル(25歳ぐらい)
(得意の英語を生かしてタイ航空のCAさんになった!すごい!) - 日本に留学していたから日本語ペラペラ&柔道を愛すアゼルバイジャン人男性(25歳ぐらい)
(後で分かったのですが、日本留学時代に出会った中国人女性と付き合っていて、その子のために中国語を勉強しに来ていた♡台湾で一年間勉強したあと彼女が住む大陸の大学院に編入。愛の力すごい。) - お父さんが医者で見た目からして金持ち&土木の勉強をして母国に持ち帰りたいと考えるピュアなホンジュラス人(18歳)
(語学学校で2年間勉強して、その後台湾大学の研究所に進む。超金持ち。休みの旅に世界中を旅行している。) - 一番年上なのに一番ドキドキしている日本人女子な私
先生は35歳ぐらい。大学時の専門は脚本を書く勉強をしていたという可愛い先生でした♡
下写真の一番右が先生です。
このクラス、先生を含めて全員英語が話せる!というわけで中国語がある程度分かるまでは、すべて英語で進みました。。。クラス内で私が一番英語が苦手ではありますが漢字というアドバンテージがあるのでなんとかなりました。ホッ。
めちゃめちゃキャラが濃い&満遍なく世界中から集まったクラスだったので本当に毎日が新しい発見の連続でとても楽しかったです!クラスが合わなければ、1週間以内の事務所に申し出てクラス変更も可能ですが、最初は比べるものがないので、判断できないですよね。
授業
テキストは「實用視聽華語」を利用しました。今でこそ内容が少し刷新されたそうですが、当時はテキスト内容が昭和時代に書かれたような非常に古臭い内容でした!
宿題はほぼ毎日!
漢字の練習という簡単なものから始まり、作文、暗記など種類は様々。宿題の量も先生によってけっこう差があります。中国語学習も1か月も越すと、学習リズムができてきた気がします。
先生が写真好きでテスト中の様子を撮ってくれました(笑)
事前に休むことがわかっているときは、申請書を事務所に出す必要があります。体調不良で行けないときは、先生にメールで連絡しました。台風のため授業が休みなどの諸連絡はメールでした。出欠にはシビアで、最初の授業時に「〇分遅刻したら欠席扱いね」という取り決めがありました。
一応取り決めだけど、けっこうみんな提出せずに休んでいました。笑
テストは3種類!
小テスト(基本毎日、10分程度の漢字のかきとり、ピンインなど)
中テスト(週に一度、1課のことを理解できているかの45分ぐらいのテスト、口頭あり)
大テスト(中間テストと期末テストに値する。1学期に2回ほど。口頭あり)
口頭テスト一人ずつ交代で教室を出て、この小部屋(?)みたいなところでやりました。
初期は学習リズムをつけるという目的もあるためテストが多いですが、レベルがあがるとテストの回数を減ったように思います。というのと、先生によっても本当にやり方は様々です。日本人なら誰しもが思うことかと思いますが、最初のうちは日本人には漢字というアドバンテージがあるのでテストは楽勝なんです。しかしある時、聞く力と話すポテンシャルをもつ欧米人たちにさらりと抜かれます!これが本当に焦る…焦る…私のクラスは真面目な生徒が多かったので、挙手の連続「老師!(先生)」「我要問(聞きたい)」…どこからそんなに質問ばかり出てくるのかと思いました。
そんなこんなで一学期が終了、めでたく第二タームへと進みました。基本的には、可能な限り先生や生徒を変わらないです。(事務所もクラス組み替えるの面倒ですから)ただ、クラスが上がっていくと、辞める人や希望の時間を変える人もいるので、クラスや先生が変わったりします。
お昼
学校内にもたくさん食堂があり、周りにもご飯屋さんが多いです。
ただ昼クラスのデメリットは、お昼をどうするかが悩ましいです。というのも学校の近くは11時30分から始まるお店が多く、お店で食べてしまうと始業の12時に間に合わないのでパンなどを持っていくことが多かったです。
また、朝クラスの場合は終了時刻がちょうどお昼のため、毎日クラスメイトとお昼を食べにいってました。そのあとカフェにも行けたので、朝クラスは本当に時間を有効に使えた気がします。
郊外学習
1学期に1回、大型バス8台ぐらいに乗って課外活動があります。私のときは國立傳統藝術中心宜蘭園區に行きましたが、場所は毎度変わるそうです。ここでクラス外のお友達も増えました。
写真はその時の様子。楽しかったなあ!
他授業
語学センターが主催している台湾語の授業などがありましたが有料です。
私もとったのですが、まだ中国語もほとんどわからないときにとってしまい、全く何を言っているのか分かりませんでした。もう少し中国語ができるようになってからとるべきでした。
文化活動は無料でありましたが、機会はそれほど多くありませんでした。他の語学学校に比べて、この手の活動は少ない方だと思います。師範大学などは無料のセミナーや活動が多く開講されるそうで羨ましかったです。
メリット
- キャンパスが大きく、ザ学生ライフが満喫できる
- 他の学校よりかは少人数のため喋る機会が多い
- キャンパス内はもちろんのこと、周りにおいしいご飯屋さんが多い
- 少人数制で厳しいので、勉強グセがつく
- 周りの生徒も優秀な人が多い
- 日本人もけっこう多いが、満遍なく世界中の友達ができる気がする
- テストも毎日あってプレッシャー多し
- 図書館の利用可能、語学研修棟内だけwifi利用可
- 全体の人数が多い=クラスが多いため、先生が合わないときのクラス変更も可能
- 台湾大学に通ってます!というと「すごい~」と言われる
(実際には4年制大学ではないが…ちょっとした優越感。笑) - 馴染みのない国の人も多く、いろんなことを知れる。
デメリット
- 学割のMRTカードが買えない(師範大学は買えるそうです)
- 周りが優秀すぎて、出来ない自分が悲しくなること多し
- 学費が他の学校に比べて高い
- 實用視聽華語という教科書は30年ぐらい前に作られたので内容が古い
- 10代の若い子が多い状況になると、たまにキャピキャピすぎるテンションについていけない
- 基本的に学期の途中入学はできない
- キャンパスが広すぎて行くまでに疲れる(これはマジ!)
- 日本人も多いため意識しないと日本人同士でつるんでしまう
- 制度がしっかりしている分、授業がきっちりかっちり、言い換えればマンネリ化はあり
- 事務所も堅苦しく、融通がきくような雰囲気ではない
- 成績の付け方もシビアなので、進級できない人もいる
- 学生が多ければ先生も多いので、教えた方の差は大きい
- 語学学校の生徒は、語学学校の建物以外ではwifiが使用できない。
エピソード
①實用視聽華語という教科書を使っていました。(もう今は違うかも)
先生にもよりますが私の先生は4日で1課(Lesson1)でした。これは他の学校よりも早いペースだそうで、聞いた話では他の学校は5日で1課が多いそうです。他の学校から移ってきた生徒さんと話すと、みなさん口をそろえて「台湾大学がペースが速い…苦しい」とおっしゃっていましたし実際に辞めていったり、学校を変えた方もいらっしゃいました。しかし私は最初に台湾大学の授業から入ったので全く速いとは思いませんでした。比べるものがないので。こんなもんか、という感じです。
②朝、昼、夕の授業時間帯選びはかなり重要だと思います。
私は朝と昼クラスしか体験していないのですが、夕方クラスはけっこう欠席者が多いようです。やはり午前中にどこかに行くと、夕方から学校に行くというのが気だるくなってしまうようです。(確かに自分の日本大学時代そうでした…)
台湾大学は出席率も成績にかかわってきます。というわけで、夕方クラスの友人は6人クラスでしたが、欠席者が多く、1人しか進級できなかったと言っていました。やばっ…
個人的には意外と朝クラスの方が時間が有効に使えるのでオススメです。
③良い先生がいれば、良くない先生がいることもお伝えしなくてはなりません。
私は1学期目、2学期目を担当してくれた可愛い先生、そして、3学期目を担当してくれたとても分かりやすいベテラン先生には本当に感謝しています。しかし4学期目の先生が合いませんでした。
結論からいうと当初6人いたクラスですが、始まって1週間以内に3名辞めました。そのうちの一人が私です。本当は他のクラスに移りたかったのですが、残念ながら空きがありませんでした。早いうちに決断すれば決まった分の学費が返金されるのもあって早めに決断し、歯切れの悪い形で台湾大学を終わりにしました。
どこの学校もそうですが、先生は選べないので正直『運』も大きいと思います。良い先生に出会えるかは、今後の中国語の能力を左右するといっても過言ではないと思います。たまに他の方の記事で「〇〇大学は優秀な先生が多い」と書かれていますが、台湾大学の先生で「午前中は台湾大学、午後は別の大学」と掛け持ちしている人もいましたので、私は大学ごとではたいして差はないのではないかと思います。先生次第で中国語の楽しさは変わってくるかなと思います。
まとめ
どこの学校もメリット、デメリットはあるはずです。自分の学習スタイルにあったプログラムの学校を選ぶこと、また素敵な先生に出会える強運を持ち合わせることが重要かなと思います。上記は私の個人の考えにすぎませんので、他の方の意見もぜひ参考にしてください。