以下のニュース記事を翻訳、要約しています。
7/22起北市免洗餐具不再免費! 業者憂收費掉生意
北市免洗餐具下月收費 高中女生都知道:阿嬤告訴我的!店家盼以勸代罰
台北市は2025年7月22日から指定された280箇所の施設において使い捨て食器の無料提供を禁止し、有料化を実施すると発表しました。この新政策は環境保護を目的としており、年間約2700万個の使い捨て食器の削減を目指しています。
対象施設と料金設定
今回の規制対象となるのは、台北市内の政府機関、公私立学校、台北市政府が委託運営する施設約280箇所。具体的には以下の施設が含まれる予定。
- 台北駅地下街
- 台北小巨蛋
- 猫空ロープウェイ
- 児童新楽園
- 台北市立動物園
- 松山文化園区
- 花博公園

重要なのは全部の飲食店ではなく政府が介入している施設と学校のみ。夜市も入っていないので今のところ露店屋台は含まれないと思われる。施設やイベント会場ばかりだね。
これらの施設では使い捨ての食器容器、箸、スプーンなどの提供に対して、1個につき最低1元の料金を徴収することが義務付けられます。具体的な価格設定は各事業者が製造コストを考慮して決定でき、台北市政府は価格設定には介入しないとしています。



このことからビニール袋のように別途料金を徴収するのではなく、そもそもの料理代金が値上がりする感じになるのでしょうね。容器1個で1元、箸1元…とか計算やってられないもんね。


政策背景と実績
この政策は前台北市長の柯文哲氏が提案したアイデアが発端となっています。2016年から市政府内で使い捨て食器の使用禁止を開始し、段階的に委託施設へと拡大してきました。2024年に台北市議会が「台北市淨零排放管理自治條例(条例)」を可決したことで、今回の全面的な有料化実施に至りました。
台北市によると2020年7月から委託施設での有料化を試験的に実施してきた結果、これまでの5年間で約1億個の使い捨て食器の削減を達成。紙容器の回収減量率は実施前と比較して78%、プラスチック容器は76%の削減を記録。


人々の反応
多くの飲食店事業者は環境保護政策には理解を示しているものの売上への影響を懸念。台北駅前の牛肉麺店の経営者は「政府の規定なので仕方がないが1元の追加料金で多くの客が来なくなるのではないか心配」と語る。一方で、一部の事業者からは「客が自分で食器を持参するようになれば、店のゴミ処理コストも削減できる」との前向きな意見も聞かれます。
市民の反応は二分されています。ある高校生は「祖母から聞いて知っていた」と政策の認知度の高さを示す一方、「タピオカミルクティーのストローのようなものは持ち歩かないので困る」という声や、「外食を控えるかもしれない」という懸念の声も。その一方で「5元でも構わない」と語る市民もおり、環境保護への意識の高さを示しています。



個人的にはエコバッグは持ち歩くとしても、カトラリーやストローまで全部持ち歩くのは荷物が増えるから面倒だなぁ~というのが正直なところ…。持ち帰った後に洗うの忘れたりして不衛生になったりするよねー。
今後の展開
台北市環境保護局は2025年中は主に指導を重視し、2026年1月1日から悪質な違反業者に対して3000~1万元の罰金を科すと発表。さらに長期的な目標として、2030年からは対象施設での使い捨て食器の提供を完全に禁止する予定。
この政策は台湾全土で初の試みであり、他の自治体にも影響を与える可能性も。



繰り返しますがこの政策は台北市だけです!他の市はいまのところありません。
まとめ
今までなかったものが突然お金を徴収されるというのは市民にとっては戸惑うことも多いですよね。ましてや、ただでさえ生活費などの物価があがっているのにそれに加えて使い捨て食器まで…。台湾は日本同様、島国だから環境問題とはきっても切れないわけでしょうがない気持ちもあるけど、これからどうなるのでしょうか。冒頭にも書いた通り、すべてのレストランではなく、今はまだ限定的な施設のみとのことなのでよく注視したいと思います。