三峽にて痛ましい交通事故と高齢ドライバーの制度改革

以下のニュース記事から翻訳しています。
新北三峽北大國小旁轎車暴衝 已知至少4人OHCA、逾10傷
交通部下修高齡駕駛換照年齡至70歲 增檢測項目、繳回駕照補助

5月19日午後4時頃、新北市三峽区の北大国民小学校近くの交差点で、78歳の余氏が運転する乗用車が赤信号を無視して暴走。多数の歩行者や二輪車に衝突する重大事故が発生しました。この事故により3名が死亡、12名が負傷しました。死亡者には10代の中学生2名が含まれており、社会に大きな衝撃を与えています。運転手の余氏も未だ昏睡状態でなぜ起きたのかは分かっていません。

目撃者によると、車は減速せずに交差点を突っ切り、国成街を通って復興路の中央分離帯で停止したとのこと。警察の初期調査では余氏は飲酒運転ではなかったものの、事故直前に別の交差点で接触事故を起こした後、現場から立ち去っていたことが判明。過去にも歩道に乗り上げて人をはねる事故を起こしていたという情報も浮上。

この事故を受け、その日のうちに賴清德総統らが病院を訪れ、被害者とその家族を見舞いました。三峽中学校では被害に遭った生徒のために心理カウンセリングを実施し、新北市は学校周辺の交通安全強化策として警察官を増員。

防犯カメラなどが事故の瞬間をとらえていますが、とても早いスピードの車が歩行者などにぶつかり吹っ飛ばされており、とても痛ましい事故です。ご冥福をお祈りいたします。

今回事故を起こした余氏(現在も昏睡状態)は今年2月に台北運輸監理所で高齢者免許更新を済ませており、免許状態は正常でしたが、高齢運転者管理制度について社会的議論になっています。

交通省は5月20日午後6時に記者会見を開き、高齢者免許更新制度の改正を発表(発表のみで実施はまだです)
内容は以下。
更新年齢を75歳から70歳に引き下げる。更新検査内容に認知検査、危険感知、四肢の機敏性などの項目を新たに追加。違反や事故歴のある運転者には再訓練制度を導入し、実地訓練コースも含める。また70歳以上の運転者が免許を返納する場合はTPASS補助を提供。65歳以上で3回以上の違反点数がある運転者への支援も強化。

今回の制度改革計画には3ヶ月以上かかる見込み。早ければ来年に正式実施。

昨日の今日で制度改革を発表するなんて、さすが台湾だね。何もかも早い!日本も最近、高齢ドライバーの事故が話題ですね。台湾を真似して早く改革してほしいです。

陳世凱交通相は現在社会が高齢運転者の安全問題に高い関心を寄せているがデータによれば、高齢運転者は負傷者数が多いものの事故を起こすのは主に18〜24歳の層であり、高齢者の免許更新率も93.5%に達していると説明。社会が高齢運転者を誤解しないよう求めた。

また前回の高齢運転者関連制度の策定は約10年前で、当時の台湾はまだ超高齢社会に入っていなかったと指摘。現在、台湾の70歳以上人口は182万人に達し、10年後には272万人に増加すると予測され、免許保有高齢者数も必然的に増加するため、政府の目標は高齢者の安全運転を支援することだと述べ「誰もが年をとり、誰もが移動の必要性がある(每一個人都會老,每一個人都有行的需求。)」と強調した。

また遠隔地や交通の不便な地域に住む高齢者が政府の方針に従って免許を返納した場合、その交通ニーズをどう満たすかについて、現在、公路局が「幸福巴士(幸福バス)」や「幸福小黃(幸福タクシー)」などの補助プログラムを実施しているがまだ3つの町村でしかカバーできてなく今後の課題であるといえる。

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