ステンレスの種類と選び方 〜304・316・430の違いを解説〜

当記事は台湾在住日本人向けです

台湾で生活しているとお弁当箱、携帯用ボトル、キッチン用品などのステンレス素材(中国語:不銹鋼)の物に必ず「303、316」などの番号が書いてあります。日本では見かけたことがありません。
私はいつもこの番号は何を表しているのだろうと疑問に思っていたので調べてみました。

下記のようにオンラインサイトにもステンレス製の商品には番号があります!

ステンレス基礎知識

ステンレスは複数の金属元素からなる合金。その中でも特に重要なのが「クロム(中国語:鉻)」です(元素記号Cr)。クロムは表面に酸化クロム保護膜を形成し、優れた防錆効果をもたらします。ステンレスと呼ばれるためには、少なくとも11%のクロムを含んでいる必要があります。もう一つ重要なの役は「ニッケル(中国語:鎳)」(元素記号Ni)。これは耐腐食性を高める重要な元素。このクロムとニッケルの含有率によってステンレスは200、300、400などのシリーズに分類されます。

主なステンレスの特徴

300シリーズ(304・316):食器類など

304ステンレス:台湾では「白鐵(白鉄)」とも呼ばれる一般的なタイプ。耐腐食性に優れ、工業用途から家具、食品関連まで幅広く使用されています。

316ステンレス:医療グレードとして知られ、304にモリブデン(Mo)を加えたもの。より耐腐食性が高いですが、その分価格も高め。肥料生産設備や食品工業、沿岸施設などに適しています。

台湾で普通に生活して見かけるのは304&316だけだなぁ~

左下は我が家にあったステンレスお弁当箱の表記、右下は雑貨屋さんで売っていたもの。

400シリーズ(430など):手頃な価格

430ステンレス鋼:ニッケルを含まないため価格が安いものの、食品グレードの基準は満たしています。キッチン用品や家電の内部部品によく使われますが、304や316に比べると耐腐食性は劣り、長期使用では錆びやすい傾向があります。自動車の装飾部品でよく見かけるタイプ。

200シリーズ:誤解されがち

200シリーズは「工業用で有害」という噂がありますが食品薬物管理署の試験によれば有害物質が溶出することはなく、高温や食品の酸性度にも問題ないとされています。インターネット上には否定的な噂が絶えませんが、現在のところ人体に有害であるという科学的証明はなく過度に心配する必要はないそう。
特に204Cuは200シリーズの中でも性能が高く、304に近い特性を持ちながら価格は安め。傷や摩耗にも強く、コストパフォーマンスに優れています。アメリカでは多くの食器類に採用されているそう!

簡単な見分け方

ステンレスの種類を家庭で見分けるなら、磁石テストができます!

  • 磁石がまったくくっつかない → 316ステンレス
  • わずかに反応する → 304ステンレス
  • しっかりくっつく → 430ステンレス

まとめ

ステンレス製品を選ぶとき、番号が大きければ良いというわけではないということが分かりました。基本的に私たちが生活する上では304316が最適そうですね。みなさんのステンレス製品選びの参考になれば嬉しいです!

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